Mikoyan

木の実アレンジメントの危うさ「デザインを買う」

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木の実アレンジメントを習い、ディプロマを取った後は

先生のカリキュラム・先生のデザインををそのまま分教室として教えていける?

自分はデザインを考える必要はない?

しかしながら「ある日突然木の実や資材がなくなる」という大きな問題が存在するというのをご存知ですか?

 

この事を知ってから、私は

 

・木の実のアレンジの「デザインを買う」危険性

・木の実のアレンジの「デザインを作り出せる能力」の必要性

 

を考えるようになりました。

 

今日は、木の実アレンジメント教室をが抱える裏話です。

 

こんにちは。

木の実アレンジメントとクロスターアルバイテンの教室Mikoyanです。

 

木の実の「廃盤ショック」

さて、先日実は私にとってちょと大きな出来事がありました。

 

木の実の資材メーカーのうちの一つ「大地農園」さんが、「グイの実」という木の実を「廃盤」にしたとのこと。

 

「グイの実」はグイ松の松かさで、松かさ類の中では、繊細な鱗片がとても美しい木の実です。

グイ松の実・グイの実
グイの実(グイ松の実)

 

今まではわりと手に入りやすかったことから、Mikoyanの作品でも数多く使われています。

木の実でつくるリンゴとリンゴの木
木の実で作るリンゴとリンゴの木
木の実飾りのツリー

似たような松かさ類で、「カラ松」があるのですが、比較してみるとこんな感じ。

グイ松(左)とカラ松(右)
グイ松(左)とカラ松(右)

グイ松の方が鱗片が細く繊細、

高さもグイ松の方が高さが低い。

この高さが低いというのが「グイ松」の使いやすさにつながっていると言えます。

 

標準的な木の実で、かわいらしく、これからもずっと使っていこうと思っていたので、今回の「大地農園」さんの「グイの実」の廃盤にはとても衝撃を受けました。

 

慌てて、他のメーカーのグイ松の実を見つけ、しばらく使う分は確保しました。

ただ、この先グイの実が安定的に確保できるかどうかは、微妙なのかなぁと心配ではあります。

 

実は、この木の実の「廃盤」は珍しいことではないのです。

 

廃盤ショックは、木の実だけじゃない

木の実のアレンジメントをやっていると、このメーカーの「廃盤」は実はよく発生しています。

 

特に需要が少ないレアな木の実であるほど、「廃盤」してしまい手に入らなくなることが発生します。

カリキュラムの木の実がない!!

慌てる女性

 

さらには、

・フェイクのリンゴ

・植木鉢

・ネット

・ブーケホルダー

 

などなど。

様々なものが「廃盤」となって消えていき、手に入らなくなっていく…

 

苦労してとったカリキュラムだけど、材料が手に入らなくて

カリキュラムできないじゃん

慌てる女性

そんな状況がまあ、あったりするわけです。

木の実は「落ちている」が、「生産」は難しい

こうした、木の実の廃盤問題の背景には、木の実を「安定的に生産」する難しさが存在します。

 

皆さんは、木の実は身近でいつでも手に入るものという感覚はありませんか?

 

確かにそうなんです。

一方で「資材」として木の実を生産している「メーカー」は実は本当に少ないのです。

 

大地農園

東北花材

コアトレーディング

 

主なメーカーはこの3社しかありません。

 

生花の農家が日本全国に数多く存在しているのと比べると、圧倒的に数が少ないのです。

 

それは、なぜでしょうか?

 

それは、木の実は種類によっては

 

結実するまでに十数年以上かかる

 

からなのです。

木の上の松ぼっくり

木の実のリースやアレンジメントが人気になってきて、

企業がメーカーとして参入しようとしても、

売れる商品としての木の実が生産できるようになるまでに十数年かかるとしたら?

 

その時点で参入しようとは思わないですよね。

 

・メーカーの新規参入が少ない。

・売れずに利益が上がらなかった場合「廃盤」になる。

・廃盤になったら、「再復活」はなかなか難しい

 

このような問題が、「資材」としての木の実には存在するのです。

悩む女性

 

「デザインを買う」よりも「デザインを作り出せる力をつける」

木の実の教室の中には、

木の実のアレンジメントの「デザイン使用料」を「毎年」個々の作品ごとに取る教室

もあります。

 

しかし、このような

 

親教室が「デザインを売る」

子教室が「デザインを購入する」

電卓

というやり方の場合、

 

「突然必要な木の実が手に入らなくなる」

「使うはずの資材がなくなっていた」

 

に直面した場合、子教室は支払ったデザイン使用料がまるまる無駄になってしまう可能性があります。

 

お気楽に

カリキュラムをそのままやればオッケー♪

という考え方は、非常に危険であると言えるでしょう。 

 

そのためには、

「他者に依存しない実力」

「自分自身で作品を生み出せるデザイン力」

が必須と言えます。

 

私自身、自分自身で「デザインを考える力」の必要性を感じています。

そして、将来的に木の実のアレンジメントの教師や作家として身を立てていきたいという生徒様にも、「このデザインを生み出せる力」というのを培って欲しいなと思っているのです。

 

今準備中の「形を学ぶコース(フォルメン)」で「基本的な形」を学ぶコースになる予定です。

しかしそのあとは、

 

「私が作った作品のデザインを売る」のではなく、

デザインの作り方を学ぶ講座ができたらいいなと考えています。

 

その手始めとして、「木の実アレンジメントのコツ」のシリーズ連載を「デザインを考えるお助けになれば」いう想いで初めてみました。

どこまで続くかわかりませんが、楽しんで読んでいただければ幸いです。

頑張って更新していきますね!

 

それでは、楽しい木の実ライフを!

木の実を持った手

 

 

 

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この記事を書いた人

しぶや けいこ

キノミスト(木の実のアレンジメント作家)・クロスターアルバイテン作家
トロッケンゲシュテック講師
日本クロスターアルバイテン協会公認講師
ドイツトップフローリストアカデミー所属
お客様がご自身の「大好き」を形にし、日々の癒し得て、前向きな毎日が送れる事を願っています。

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